「不思議と眠くないし、夜中のお世話も全然平気!」産後すぐの入院中や退院直後、そんな風に妙にハイテンションになって活動していませんか?実はこれ、体が元気になったわけではなく、脳が仕掛けた「アドレナリンの罠」かもしれません。あとからドッとくる深刻な疲労や心の崩壊を防ぐために、産後の脳のメカニズムを紐解きます。

産後、アドレナリンが出てハイになってしまう「ガルガル期」の正体

出産直後の女性の体内では、命がけで赤ちゃんを守るために、戦闘モードのホルモンやアドレナリンが大量に分泌されています。周囲に敵がいないか警戒し、赤ちゃんが少し泣いただけでハッと起き上がるこの状態は、野生の動物と同じ「ガルガル期」と呼ばれるものです。

このとき脳は強い興奮状態にあるため、一時的に「眠気」を感じにくくなっています。これが「寝なくても大丈夫」と錯覚してしまう危険な罠の正体です。

「眠くないから大丈夫」は脳が麻痺しているサイン?強制休息のススメ

「眠くないから」といってスマホを見たり、赤ちゃんをずっと眺めたり、退院後すぐに家事を頑張ってしまうのは絶対にNGです。今のあなたの脳は、いわば麻酔がかかって痛みに気づいていないだけの状態。このまま動き続けると、産後数週間が経ちホルモンが落ち着いた頃に、心身が突然ポキッと折れて重度の不眠や産後うつを引き起こす原因になります。

眠気を感じなくても、赤ちゃんが寝たら「横になって目を閉じる」という強制休息を徹底してください。

あとからドッとくる疲労を防ぐために、産後すぐに意識すべきこと

産後数ヶ月間のスローガンは、徹底的な「横着(おうちゃく)」です。赤ちゃんが寝ている間は、洗濯物も洗い物もすべて後回し。

「赤ちゃんが寝たら、ママも寝る(横になる)」これだけをルールにしてください。日中に細切れでも30分の横になる時間を数回とるだけで、アドレナリンの異常な高ぶりを鎮め、脳の過緊張を優しくゆるめることができます。数ヶ月後の自分と赤ちゃんのために、今すぐ脳を休める選択をしましょう。

参考文献・引用元

  • 厚生労働省「産後ケア事業の実施について:産婦の心身のケアと睡眠の重要性」

  • 日本周産期・新生児医学会「産後うつ病・精神不調の予防と対応」

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