「やっと赤ちゃんが寝てくれた!今のうちに私も寝よう」と思ったのに、いざ布団に入ると目がパッチリ冴えてしまう。そして時計を見ては「あと1時間で次の授乳なのに……」と焦る。
そんな切ない夜を過ごしていませんか?体はヘトヘトに疲れているはずなのに、なぜか眠れないという現象には、育児中のママの脳特有のメカニズムが関係しています。今回は、頑張るママの脳を優しく「おやすみモード」へ切り替えるための睡眠セラピーをお届けします。
眠いのに眠れない…産後の脳の過緊張をゆるめる方法
赤ちゃんが寝たのにママが眠れない最大の原因は、脳が「いつ赤ちゃんが泣き出すかわからない」と24時間体制で警戒している「過緊張(かきんちょう)」の状態に陥っているからです。
育児中のママの脳は、赤ちゃんの小さなうなり声や寝返りの気配にも瞬時に反応できるよう、睡眠中もセンサーが張り巡らされています。このセンサーが過敏になりすぎると、いざリラックスすべき瞬間にも交感神経のブレーキが効かなくなってしまうのです。これをゆるめるには、お布団に入ったら「育児」のスイッチを強制的に1回オフにする、ママのための優しい儀式が必要になります。
赤ちゃんの泣き声にいつでも反応しようと、脳がセンサーを張り巡らせる理由
この脳のセンサーは、お母さんとして赤ちゃんを命がけで守るための、人間に備わった素晴らしい愛の本能です。しかし、本能が頑張りすぎてしまうと、ママ自身の心身がすり減ってしまいます。
「疲れているのに眠れない」のは、あなたが怠けているからでも、神経質すぎるからでもなく、脳が24時間体制で『警備員』をしてくれているから。まずは「私の脳、今日も赤ちゃんを守るために一生懸命働いてくれてありがとう」と、その頑張りを自分で認めてあげましょう。
慢性的な寝不足なのに目が冴える「不眠の悪循環」から抜け出すには
過緊張から抜け出す第一歩は、ベッドのなかで「赤ちゃんの様子を耳で探るのをやめること」です。赤ちゃんと同じ布団で寝ていると、どうしても寝返りひとつで脳が覚醒してしまいます。
安全が確保されているのであれば、ベビーベッドを活用して少しだけ距離を置いたり、赤ちゃんの泣き声の「トゲ」をまあるくしてくれる育児用の低遮音耳栓を片耳だけつけるなど、物理的にセンサーの感度を少し下げてあげる工夫が、脳の過緊張をゆるめ、不眠の悪循環を断ち切る鍵となります。
参考文献・引用元
日本睡眠医学会「慢性的な睡眠不足と脳の過緊張に関する研究」
厚生労働省「すこやか親子21:育児ストレスと睡眠の質について」
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