朝、アラームの音で目が覚めた瞬間、体が鉛のように重くて起き上がれない。「仕事に行かなきゃいけないのに、どうしても足が向かない……」そんな朝を迎えた時、自分を責めて無理に出勤していませんか?働く妊婦様が、心と体の限界を察知したときにどう行動すべきか、無理のないお休みの取り方とマインドセットをお伝えします。

朝起きられないほどのだるさは、体からの「母性保護」のサイン

妊娠中期の体は、お腹の赤ちゃんへ血液を優先的に送るため、ママ自身は貧血気味になりやすく、血圧も変動しやすい状態にあります。そんな中での激しいだるさや強い拒否感は、脳と体が「これ以上無理をしたら危ないよ!」と発信している、大切な母性保護のサインです。

寝不足やだるさを引きずったまま無理に出勤しても、職場で体調を崩してしまったり、集中力が切れて事故やミスに繋がったりするリスクが高まります。休むことはサボりではなく、ママと赤ちゃんを守るための「正しい体調管理」なのです。

甘えではない!職場で「母健連絡カード」を活用するための基礎知識

「休みたいけれど、職場に何て言えばいいかわからない」「診断書がないと休みにくい」という時は、国が定めた「母性健康管理措置指導事項連絡カード(母健連絡カード)」を活用しましょう。

これは、主治医(産婦人科の先生)から「通勤緩和」や「休憩時間の延長」「立ち仕事から事務仕事への転換」「勤務時間の短縮や休業」などの指導を職場へ確実に伝えるための書類です。母子手帳にも様式が記載されており、医師に記入してもらって職場に提出すれば、事業主は法律に基づいて必ずその措置を講じなければなりません。一人で抱え込まず、医療機関の力を借りて働き方を調整してもらいましょう。

無理をせず、周囲に上手甘えるためのマインドセット

真面目なママほど、「周りに迷惑をかけて申し訳ない」「私のせいで仕事が滞ってしまう」と罪悪感を抱きがちです。しかし、妊娠中の体調不良は誰のせいでもありません。

今は人生のなかで、ほんの短い「周囲に甘える時期」です。職場の仲間に「いつもサポートしてくれてありがとうございます」と感謝の言葉を言葉で伝えながら、甘えられる部分はしっかり甘えましょう。そして、体調が良い時にできる限りのサポートでお返しをすれば良いのです。ママが笑顔で元気に過ごせることが、結果的に職場にとっても一番の安心に繋がります。

参考文献・引用元

  • 厚生労働省「働く女性の母性健康管理措置(母健連絡カードの活用)」

  • 労働基準法 第65条(産前産後休業・妊産婦の軽易業務転換)