「GABAって妊娠中もとっていいの?」「赤ちゃんに影響はない?」——座談会でそんな声が上がりました。実は、サプリメントとして成分を濃縮して摂る場合と、ふだんの食事から食材として摂る場合とでは、考え方が異なります。今回は、妊娠中・授乳中の方でも安心して取り入れやすい「睡眠にやさしい食材」を、成分別にご紹介します。
GABA|身近な野菜や発酵食品に含まれるリラックス成分
GABAは、トマト・かぼちゃ・なす・発芽玄米、そしてぬか漬けやお味噌などの発酵食品に自然に含まれているアミノ酸の一種です。サプリメントとして高濃度に濃縮したものは妊娠中・授乳中の安全性がまだはっきりしていないため慎重にする必要がありますが、これらを「いつもの食材」として食べる分には、特別に気にする必要はありません。夕食の副菜やお味噌汁に、こうした食材を1品プラスするイメージで十分です。
グリシン・トリプトファン|魚介とたんぱく質から
グリシンはエビ・ホタテ・鶏肉など、トリプトファンは牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品や、豆腐・納豆・お味噌などの大豆製品、バナナ、卵、ナッツ類に多く含まれています。トリプトファンは体内でセロトニン、さらにはメラトニン(眠りのリズムを整えるホルモン)へと変換される、いわば「眠りの材料」のような栄養素。特別な食材ではなく、和食の定番であるお味噌汁や納豆ごはんの中に、すでにたくさん含まれています。
マグネシウム・ビタミンB6|眠りのリズムを支える名脇役
海藻類・大豆製品・ナッツ類・玄米にはマグネシウムが、バナナ・鮭・鶏肉・にんにくにはビタミンB6が豊富です。ビタミンB6は、先ほどのトリプトファンをセロトニンへと変換する働きを助ける、いわば「縁の下の力持ち」。単品で頑張るというより、これらの食材を組み合わせることで、眠りをサポートする栄養のリレーがスムーズになります。
大切なのは「サプリで足す」より「食事の中で整える」こと
妊娠中・授乳中は、体に入れるものに敏感になって当然です。だからこそ、成分を濃縮したサプリメントで一気に摂ろうとするのではなく、これからご紹介するレシピのように、ふだんの食事の中に少しずつ取り入れていただくのがおすすめです。次回は、妊娠初期・中期・後期、そして産褥期・寝かしつけ期と、それぞれの時期に合わせた具体的なレシピをご紹介します。
参考文献・引用元
消費者庁「いわゆる健康食品に関するQ&A」
厚生労働省「妊産婦のための食生活指針」
